2010年03月21日
ハドソンSAAブラックパウダー仕様

入手報告だけ書いたハドソンSAAですが。子細を書くと言っておきながら放置状態でした

という訳で書かせていただきます。ハドソンはSAAモデルガンを多く販売していましたがその中でも最もメジャーな製品がこの1stブラックパウダーモデルです。
SAAは、製造開始から1943年まで製造されたモデルをファーストモデルとしています。長いSAAの歴史の中でも最も製造年数がながくファーストモデルだけで膨大なバリエーションが存在します。
このハドソンSAAはその中でも登場間もない頃のモデルを再現しています。

シリンダーの面取りは、ベベルカットと呼ばれますこの年代ならもう少し大きくカットしてあっても良かった感じがします。

シリンダーベースピンは、フレーム前方からビスで固定する仕組みです。1896年からワンタッチで外せる方式に変わります。この時代は現代よりもよりメンテナンスが必要な黒色火薬の時代です。当時の人は苦労したことでしょう。
米国のオークションなどではこのベースピン固定方式をブラックパウダーとしていることが多いようです。
ですが1900年になってから無煙火薬になるのでワンタッチ式固定の黒色火薬使用も存在しています。

円形のエジェクターヘッドです。私は1stモデルのSAAというとこれを思い浮かべますが実際には1881年には現在の半月形に変わるのでごく初期のみだったのですね。

バレルの上の刻印。通称バレルアドレスですがパーティングラインが綺麗に処理されているので綺麗に入っています。私のはアーティラリーですがシビリアンは。2行になっているのでしょうか…。

御馴染みのCOLT SINGLE ACTION ARMYの刻印。しかしこれが入るようになるのは、実は1920年代の終わりくらいでブラックパウダーモデルにあるのは、おかしいのですが設計の古いモデルなのでそこまで求めるのは酷でしょうか…

フレームの刻印は3行です。1877年から1890年まで3行だったようです。年代的にいいと思いますが実はこの3行刻印時代にはまだランパントコルト(馬のマーク)が刻まれていませんでした。これもそこまで求めるのは、酷かな…
話が戻りますがシリンダーの面取りも2行刻印でランパントコルトなしの本当の登場直後ならごく小さなカットだったのでこのモデルガンのシリンダーもありかも知れません。

リアサイトはVノッチです。1stモデルの最後のほうに凹形に変わります。

またしても色々文句を述べましたが設計当時としては中々の製品だったと思います。またワンピースのウッドグリップが標準装備もポイント高いでしょう。
有名な話ですがこのハドソンSAAは故意にフロントサイトとフレーム前部がオーバーサイズに設計されていますこの当時の銃は人間の手作業で作られていた部分が多いので、個体差が激しく。
これが正解という形は無いのでユーザーが好きに削るという設計です。ただしこの時代のSAAはフレーム前部がややでっぱり気味の固体が多くこのままでも特別変な姿ではないと思います。フロントサイトは大きすぎでしょうが…
このハドソンSAAで感心したのがハンマーフルコック時のシリンダーのガタが殆ど無く固定されることですこの点は好感触です。
ハンマースプリングはハートフォード製に比べると強めです。
今回も色々書きましたがそれだけSAAは楽しいということですね。怖くもありますけどw